「私のたからもの」
『金子みすゞてのひら詩集』

2018.03.08

心が折れそうな時エネルギーをくれる詩集

私の宝物は詩集です。作業療法士としての力量や仕事上の人間関係に疲れ、悩んでいたときに、尊敬する作業療法士の方からいただいた本です。
この本の中の、「星とたんぽぽ」の詩にたとえて、私自身の存在を認めてもらったことで随分救われました。昼の星は眼にみえないけど、患者さんやご家族としっかり向き合っているあなたにはみえる。それは、あなたが経験してきたことが、気持ちのよいものばかりではなく、辛いことも苦しいことも乗り越えてきた芯の強さがあるからだと思うよ。そんなあなただから、ねたみや嫉妬を受けるのでしょうね。昼の星は曇った眼ではみえません。弱い人のこころも昼の星と同じ。みることのできる眼をあなたは持っている。だからこそ、あなたを頼ってくる人がいる。散ってすがれたたんぽぽのつよい根は眼にみえぬ。だけど春にはちゃんと芽を出す。あなたの強さはそこにあると思う、というメッセージをいただきました。それから、心が折れそうになったときに時々開いては、エネルギーを蓄えています。

松浦篤子(荒尾こころの郷病院)

精神科の病院である荒尾こころの郷病院に勤務しています。精神疾患の方への訪問看護と、市の委託事業である認知症初期集中支援チームの訪問を担当しています。人と関わる仕事の楽しさを実感しつつ、さまざまな方とつながることができることが大きな喜びです。毎日自分のFacebookを更新することを日課にしています。