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よく遭遇する場面の看護ベーシックに立ち返る
リンパ浮腫の発症と悪化を防ぐためのポイントhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1665/
2008年4月より,リンパ浮腫に関わる診療報酬が新設され,医療保険点数が加算になったため,乳がんや子宮がんなどの手術前後にリンパ浮腫の予防指導が行われる機会が増えてきた。しかし,その内容は,施設によってばらつきがある。また,リンパ浮腫を発症しても本人に自覚がないケースや,「どうせ..
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よく遭遇する場面の看護ベーシックに立ち返る
せん妄を見過ごさないためのポイントhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1668/
病棟回診で「A さんが不穏で大変でした」と,聞くことがある。特に,夜勤からの引き継ぎ時に多く,その状況を尋ねると「夜中に点滴を抜き寝衣を脱いでベッドサイドに立っていた」や,「明け方“家族が居なくなった”と大きな声で家族を呼んでいた」などなど,不穏は,緊急対応が必要な状態である。..
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よく遭遇する場面の看護ベーシックに立ち返る
口腔ケアの基本と口腔トラブルへの対応https://www.seikaisha.blue/articles/article1676/
がん終末期の患者は,全身状態の悪化やセルフケアが困難な状況が加わり,治療によって生じる口腔トラブル以外に,口臭や舌苔などが生じやすい。口臭は不快感が強く,患者だけでなく家族もつらい思いをすることがあり,コミュニケーションを困難にすることもある。患者の尊厳を維持するためにも,口腔..
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使用経験から新薬メサドンを知ろう
がん疼痛薬としてのメサドン―米国での使用経験と国内治験の結果からhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1678/
筆者にとって,メサドンは思い入れの強い薬である。筆者が,米国で内科と疼痛緩和ケアの臨床研修を受けたニューヨーク市のBeth Israel Medical Center は,全米でも有数のオピオイド依存症の治療施設であり,メサドンを用いた依存治療の専門施設を併設していた。そうした..
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使用経験から新薬メサドンを知ろう
がん疼痛におけるメサドンの使用―概要と症例https://www.seikaisha.blue/articles/article1680/
メサドンの薬物動態に対する理解が深まるにつれ,欧米でもがん疼痛に対するメサドンの使用頻度が増してきた。米国では,約72万人が慢性疼痛の治療目的にメサドンを使用している。メサドンは,高力価で持続期間が長く,活性代謝物を生じないという特徴がある。一方,半減期が長く幅広い個人差がある..
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使用経験から新薬メサドンを知ろう
がん疼痛におけるメサドンの使用―ちょっとややこしいけど重宝する薬https://www.seikaisha.blue/articles/article1682/
メサドンが“ちょっとややこしい薬”と認識される理由として,詳細は総論に譲るが,①薬物動態が独特なこと〔a)他薬剤との相互作用:メサドンがおもにCYP450 3A4 によって代謝されることによる,b)半減期が長いこと,c)腸管排泄であること〕,②オピオイド換算比に特徴があること,..
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画像で理解する患者さんのつらさ〈5〉
急にお腹が痛くなって,吐き続けていますhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1686/
緩和ケアチーム看護師:胃がん術後の患者さんが,再入院になりました。今からラウンドしようと思うのですが,P 先生も一緒にお願いできますか? 緩和ケア科医師:もちろん。でも,出かける前に情報を整理してからにしよう。R先生,準備はできている? 緩和ケア科研修医:はい。患者さんは,Aさん..
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EAPC(ヨーロッパ緩和ケア学会)疼痛ガイドラインを読む〈5〉
1.代替全身投与経路,2.突出痛に対するオピオイドhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1690/
〈1〉代替全身投与経路 ガイドラインの日本語要約 1.エビデンス 経静脈・皮下のオピオイド投与は,嚥下障害,嘔気・嘔吐,終末期で衰弱のため内服できない患者に必要なことがある。1 つの系統的レビューで,がん疼痛に対して異なった投与経路を比較した18の研究が調べられた。それに加え,..
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“同時改定”と“基本計画見直し”で何が変わったか ―現場の手応えと課題
臨床現場では今 外来緩和ケアの立場から―基本的緩和ケアと専門的緩和ケアの間でhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1621/
外来緩和ケアの立場として,再診料(外来診療料),がん性疼痛緩和指導管理料,外来緩和ケア管理料の3 点について述べる。
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“同時改定”と“基本計画見直し”で何が変わったか ―現場の手応えと課題
臨床現場では今 緩和ケアチームからみた 同時改定と基本計画見直しhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1624/
緩和ケアチームとして重要なのは,緩和ケア診療加算の引き上げと外来緩和ケア診療加算の新設である。
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“同時改定”と“基本計画見直し”で何が変わったか―現場の手応えと課題
CURRENT TOPICS 在宅医療・介護あんしん2012と在宅医療連携拠点の役割https://www.seikaisha.blue/articles/article1634/
そこで厚生労働省では,2012 年度,「在宅医療・介護あんしん2012」を掲げ,予算,制度,報酬など,もちうる施策を総動員し,在宅医療・介護の推進に取り組んでいる。
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特別収録
緩和ケアとがん治療の協働に向けて―これからの時代へのメッセージ①https://www.seikaisha.blue/articles/article1636/
近年,わが国の緩和ケアは,症状マネジメントの進歩,がん医療における基本的な緩和ケアの普及,ホスピス・緩和ケア病棟,病院緩和ケアチームなどの専門的な緩和ケアサービスの増加,さらに地域での在宅緩和ケアのニーズの増大など,さまざまな面で発展してきている。特に,2007年4月に「がん対..
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画像で理解する患者さんのつらさ〈6〉
私の顔色,やる気,元気 なおりますかhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1638/
看護師(司会):新患カンファを始めます。 管理ケア科研修医:Aさん,60歳男性,精密機械設計技師の方です。昨年11月に頸部リンパ節腫脹が生じ,単身赴任先の病院で下咽頭がんと診断され,化学放射線治療を受けました。本年4月には部分寛解となり退院しました。しかし,6月には上気道閉塞症状..
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おさえておきたい!
気管切開後の気管カニューレの管理https://www.seikaisha.blue/articles/article1640/
頭頸部進行期がんの患者は,たいがい病変部が気道に関わることは,容易に想像がつきます。腫瘍の増大による上気道閉塞,反回神経麻痺などにより十分な換気が困難になった場合,気道の確保のために行われるのが気管切開術です。気管切開術は,文字通り気管に孔を開ける手技です。 図1のように作成..
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わたしのちょっといい話〈9〉
最期まで夢を追いかけて―終末期リハビリテーションの発信源になりたいhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1650/
私が,初めてがんの患者さんを担当したのは,新人理学療法士(以下,PT)として働き始めた冬。終末期は未知の領域であった私は,日々病状が変化する患者さんを前に何もできず,そんな自分が悔しくて,部屋に行くことが怖く逃げ出したくなることもありました。知識が乏しかった私にできたのは,マッ..
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らしんばん
精神科医が緩和ケアに馴染むために必要なことはhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1607/
ここに,精神腫瘍学の基本教育に関する指導者研修会(いわゆるPEACE 指導者研修会)の参加動機の一覧があります。「緩和ケアチームの精神症状担当医として勤務することになったので…」。これは毎回少なからずの参加者が記載してくださる理由の1 つです。 「これから緩和ケアチームの一員と..
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“同時改定”と“基本計画見直し”で何が変わったか ─現場の手応えと課題
医療計画見直しと緩和ケアはどう関わるか―在宅医療と地域緩和ケアネットワークの重要性―https://www.seikaisha.blue/articles/article1613/
2012年3月に,「医療計画」の見直しに関する通知が厚生労働省医政局から示された。2012年6月には,第2期「がん対策推進基本計画」が厚生労働省健康局から示された。この2つの政策文書は,別々に公表されているが,臨床の現場ではこの2つの計画は強く関連しており,影響し合う関係にある..
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臨床で役立つ サイコオンコロジーの最新エビデンス
がん医療における薬物相互作用―向精神薬とオピオイド・抗がん剤を中心にhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1531/
メッセージ from サイコオンコロジスト ◇ 薬物相互作用については多くの視点から検討されることにより,患者の不利益となることを防ぐことができる。向精神薬はサイコオンコロジストだけでなく担当医が処方する機会も多く,本稿にあるような知識を共有したうえで,担当医,サイコオンコロジス..
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サイコオンコロジー最前線②
心理社会的要因とがん発症・生存に関する最新データhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1534/
本稿では,最新のパーソナリティとがん発症/生存に関する前向きコホート研究を紹介する。がん既往のないスウェーデン・フィンランドの男女59,548 人を対象に,パーソナリティ質問票による調査を実施し,最大30 年間の追跡中に4,631 例の新規がん発症を確認した。その結果,外向性傾..
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臨床で役立つ サイコオンコロジーの最新エビデンス
スピリチュアルケアへの心理療法―meaning ― centered psychotherapy とdignity therapy の実践https://www.seikaisha.blue/articles/article1536/
スピリチュアルケア(精神的苦悩に対するケア)は,患者の生活の質(quality of life;QOL)や尊厳の維持に重要な要素である。スピリチュアルケアに対するエビデンスの裏づけのある心理療法として,meaning ― centered psychotherapy(以下,MC..