「早期緩和ケア」「オンコロジーと緩和ケアの連携」「がんと診断されたときからの緩和ケア」のちがい

2018.01.15

釆野 優*1, 2 森 雅紀*3, 4 森田 達也*5 武藤 学*1

*1 京都大学大学院医学研究科 腫瘍薬物治療学講座
*2 聖隷三方原病院 ホスピス科
*3 聖隷三方原病院 臨床検査科
*4 聖隷三方原病院 緩和ケアチーム
*5 聖隷三方原病院 緩和支持治療科


Temelらの「早期緩和ケア」の臨床試験が,2010年にNEJM誌から発表された1)。それ以降,抗がん治療中から専門的緩和ケアサービスを進行がん患者に対して提供することについて,世界中で活発な議論が交わされるようになった。わが国でも,「がん対策進基本計画」(以下,基本計画)が,Temelらの論文発表前の2007年に策定され,早期からの緩和ケアが「重点的に取り組む課題」として掲げられた。2012年の基本計画の見直し(第2期基本計画)を経て,「がんと診断されたときからの緩和ケア」に呼称が変更され今日に至っている。

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