発達障害という視点を緩和ケアに活かす(7)
「きれい好き過ぎる」患者

2018.09.15

相澤 香織
市立札幌病院 精神科


発達障害の傾向を有する人は,コミュニケーションや社会性の特性から「変わった人」「わがままな人」とみなされ,周囲との軋轢が問題となることが少なくない。入院中の患者においても,発達障害の特性への理解が得られず指示になかなか従えない,問題行動を起こしやすいなど「難しい患者」と認識されてしまい,治療に支障をきたす場合もある。
また,発達障害の特性から,がんの告知や入院治療といったストレスに直面した際に,種々の精神症状を呈しやすく,精神疾患との鑑別が問題となるケースも多い。
筆者が経験した強迫性障害との鑑別が問題となった症例について提示し,発達障害を有する患者のケアについて考察する。

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