終わらない外来はない

2018.06.15

坂下美彦
千葉県がんセンター 緩和医療科


朝,外来受診患者の電子カルテにざっと目を通す。今日の緩和ケア外来の患者は16人。午前の予約枠一杯に入っている。うち3人は他科から紹介の新患である。
新患のAさんは40歳代男性の膵がんだ。1週間前の消化器内科の初診で,病名と肝転移腹水貯留が告げられ,同時にベストサポーティブケア(BSC)の方針となった。小さいお子さんが3人いる。看護記録によると,本人と奥様共に悲嘆と不安がとても強そうだ。

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