終末期の身の置き所のなさの緩和ケア 「身の置き所のなさ」のピットフォールとコントラバーシー 〈3〉
「倦怠感」「身の置き所のなさ」にオピオイドの投与はありか・なしか

2015.03.15

 「寝たきりの患者さんの倦怠感にモルヒネを投与するというのは,どう思いますか?」

 筆者がかつて働いた緩和ケア病棟の看護師から,久しぶりにメールが来た。メールをくれた看護師もまた,緩和ケア病棟を離れ,別の地域のホスピスで働いている。また別のホスピスで働く看護師からも,ほぼ同時期に「新しく赴任したドクターは,がんの倦怠感,特に“身の置き所のなさ”を訴える患者さんに,少量のモルヒネが効くと言って投与するのだが,本当にこういう方法は“あり”なのか」とメールが来た。筆者は,「倦怠感」「モルヒネ」という話に,2つのことを思い出した。

この記事の続きは、下記書籍からお読みいただけます。