感染症は,終末期がん患者の合併症で死因の第1 位を占める非常に重要な状態であり1,2),生存期間を短縮させうるだけでなく,さまざまな症状を惹起し,QOL を著しく低下させうる。しかし,終末期がん患者を対象とした明確な感染症診療指針は存在せず,経験的な診療がされているのが現状である3)。そのため,熱源がはっきりしない発熱を呈した終末期がん患者を診る際,どの程度熱源検索のための検査を行い,どの程度治療を行うかに関して,悩むことが多い4)。
「治療するかしないか」について悩む場面―新しく治療・ケアを始めるのか?
熱源がはっきりしない発熱のマネジメント
2015.08.21
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