オピオイド鎮痛薬は,悪性消化管閉塞に伴う疼痛治療で,重要な役割を担っている1)。しかしながら,オピオイド鎮痛薬の種類別に鎮痛効果を比較検討した報告はない。
EAPCの推奨では,一般的にはモルヒネが最もよく用いられるとの記載はあるが,他のオピオイドとの優劣は論じられていない1)。代表的な緩和ケアの教科書においても,悪性消化管閉塞における腹痛に対して,オピオイドの使い分けに言及されているものはない4, 5)。しかし,個々の患者の痛みの程度に応じて増量調整を行うことは,いずれも強調されている。
オピオイド鎮痛薬を選択する際に考慮すべき点として,「閉塞の程度」「効果が不十分である場合」などが挙げられる。
悪性消化管閉塞にどう対応する?どうケアする?
悪性消化管閉塞に対する薬物療法のコントラバーシー 悪性消化管閉塞による腹痛に対するオピオイド鎮痛薬の選択
2015.10.09
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