廣橋 猛
青沼 まゆみ
永寿総合病院 がん診療支援・緩和ケアセンター
多くのがん治療が外来にて行われるようになり,また進行がん患者はギリギリまで体力を維持し,亡くなる1~2カ月前に一気に悪化すること1)から,いわゆる「早期からの緩和ケア」はもとより「再発・進行がんの緩和ケア」であったとしても,対象となる患者は,入院患者だけではなく,外来患者が相当数いることは容易に想像できる。そして,緩和ケア外来の必要性,ならびに日本でのあくまで統計的な現状については,前項の理想編で書かれている通りである。本項は前項の理想編を受けて述べる。