救急・集中治療と緩和ケアー症状緩和・意思決定・生命維持治療終了のとき
救急・集中治療領域では、重篤な病態にある患者に対して高度な生命維持治療が行われる一方で、患者の身体的・精神的苦痛、家族の心理的負担、医療者の倫理的葛藤への対応も重要な課題となっている。2026年9月には「救急・集中治療における生命維持治療の終了/差し控えに関する4学会合同ガイドライン」が公表された。
本特集では、救急・集中治療における緩和ケアを終末期に限定された対応ではなく、ICU入室時から提供されるべき基本的医療として捉える。包括的アセスメント、苦痛緩和、治療・ケアのゴールに関する対話と意思決定支援、PICSとその予防、生命維持治療の終了・差し控え時の実践、さらには死後の家族および医療者へのケアまでを一連のプロセスとして取り上げ、救急・集中治療における緩和ケアの実践に迫る。
目次
特集:救急・集中治療と緩和ケア
ー症状緩和・意思決定・生命維持治療終了のとき
特集にあたって
木澤義之、青山真帆、森田達也 412
Outline
集中治療における緩和ケア─いつ、誰に、どうするか 木澤義之 413
Detail
1 ICUにおける疼痛管理─急性疼痛・処置時疼痛などがん疼痛との違い 三好祐輔 418
2 集中治療における疼痛以外の身体的苦痛緩和ーがんとの違い 石上雄一郎 423
3 集中治療における身体的苦痛の看護 春名純平 427
4 苦痛に対して緩和治療を行ったら呼吸停止しそうな場合でも、治療を行ってもよいか? 森田達也 433
5 救急・集中治療における医療・ケアのゴールの話し合いー家族カンファレンスの進め方 加藤 茜 438
6 救急・集中治療室における家族のケア 立野淳子 443
7 集中治療後症候群(PICS)ー概念と予防 田中雄太 448
8 救急・集中治療における生命維持治療の終了/差し控えに関する4学会合同ガイドラインについて ー緩和ケア従事者に知っておいてほしいこと 則末泰博 453
9 生命維持治療終了時の苦痛緩和について 五十嵐佑子 459
連載
落としてはいけない Key Article (68)
“つらそう…。この脳腫瘍による痛みどうしたら…”
そのがんによる神経障害性疼痛、コルチコステロイドの出番かも!
日本初のエビデンスが窮地を救う!? 平塚裕介、田上恵太、森田達也 464
AIは緩和ケアを変えるか!?─米国からの最新便り (4)
大規模言語モデルを信頼して使うために─コンテキストエンジニアリングと検索拡張生成(RAG) 植村健司 470
のぞいてみよう! 国際学会最前線 (39)
ESMO Asia Congress 2025に参加して 西村瑠美 477
仕事人の楽屋裏 (68)
大石春美 480
看護師の緩和ケアチーム (話 輪 和) (12)
主役を奪わない「黒子」の美学 浅利三和子 482
な~るほど ちょこっと レシピ (12)
料理をするのがつらい・倦怠感がある時のおすすめレシピ
「炊飯器で作るカオマンガイ」 佐々木まなみ 484
ホスピス緩和ケアの日々ーシーズンⅡ (51)
ぽっくり死にたい?! 相河明規 486
Book Selection 476
次号予告 488
総目次 491