症状緩和を目的とした放射線治療(raditationtherapy;以下,RT)は,さまざまな症状に用いられる(表1)。その中でも,有痛性骨転移に対しての放射線治療は,最もよく用いられる。
緩和的RT での治療計画における考え方は,①照射野は小さめに,②照射期間はできるだけ短く,③急性合併症はできるだけ出さない,④分割回数を少なくする,とされている。
根治目的のRT では,あくまでも治療完遂が最優先されるが,緩和目的のRT では,症状緩和によるQOLの維持・向上が主目的とされる。そのため,有害事象が患者の全身状態の低下に大きな影響を与えている場合には,治療中止を検討することもありうる。