菅野かおり(日本看護協会 神戸研修センター)
がん化学療法に伴って出現する末梢神経障害は,患者の日常生活に大きな影響を与えるとても苦痛な副作用症状です。シスプラチン,オキサリプラチン,パクリタキセル,エリブリンメシル酸塩,ビンクリスチン硫酸塩,エトポシド,ボルテゾミブ,レナリドミド水和物などで高頻度に出現し,これらの薬剤の用量規制毒性となっています。そのため,grade3以上(高度の症状がある,身の回りの日常生活動作の制限)の症状が出現した場合は,原因薬剤を減量するか休薬,あるいは治療変更をする必要があります。