オーケストラクラブ三昧の高校生活後,ドイツ文学を学び,青山の外資系企業でやりがいある仕事をしていましたが,あるときふと「これが一生の仕事ではない」と感じ退職。とりあえず猛勉強しドイツ語の資格を取ったけど,「さて,どうしようかな?」と思ったとき,「医師」という2文字が天から舞い降りて,学士入学制度のおかげで半年後には1回り年長の医学生となりました。精神科を希望したのですが,まず身体を楽にすることができなければと内科研修をするなかで,国立がんセンター東病院(以下,国がん東)呼吸器内科,緩和ケア科,精神腫瘍科の素晴らしい恩師たちに出会い,緩和ケアという天職にたどりつきました。思い返せば,人生の寄り道も天からの声も素敵な出会いもすべて,運命の赤い糸で引き寄せられた必然だと感じています。