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よく遭遇する場面の看護ベーシックに立ち返る
せん妄を見過ごさないためのポイントhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1668/
病棟回診で「A さんが不穏で大変でした」と,聞くことがある。特に,夜勤からの引き継ぎ時に多く,その状況を尋ねると「夜中に点滴を抜き寝衣を脱いでベッドサイドに立っていた」や,「明け方“家族が居なくなった”と大きな声で家族を呼んでいた」などなど,不穏は,緊急対応が必要な状態である。..
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臨床で役立つ サイコオンコロジーの最新エビデンス
せん妄の予防―エビデンスに基づいた薬物療法と非薬物療法―https://www.seikaisha.blue/articles/article1516/
最新のエビデンス せん妄の予防に関する取り組みは,大きく, ①せん妄への薬物を用いた介入:1)発症予防,2)重症化予防 ②せん妄への薬物以外の介入:1)発症予防,2)重症化予防 に整理をすると考えやすい。
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困ってませんか? 患者さんの心の動き 否認・怒り・退行への対応
終末期特有のさまざまな苦痛に伴う防衛機制とその対応https://www.seikaisha.blue/articles/article1100/
奈良県立医科大学附属病院(以下,当院)の緩和ケアチーム(以下,PCT)のスタッフは,身体症状担当の緩和ケア医,精神症状担当の精神科医,がん看護専門看護師,臨床心理士,薬剤師で構成されている。PCT は,おもに主治医・看護師からのコンサルテーション依頼を通じ,介入を開始している。..
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死が近づいた時の症状マネジメントー質の高いエンドオブライフ・ケアを実現するために
せん妄・興奮・身の置き所のなさへの対応https://www.seikaisha.blue/articles/article5268/
がん患者では,終末期においては約80 %にせん妄が生じる。しかし,死の数日前のせん妄は,死に至る自然経過の中で生じる意識障害の過程であり,従来の医学診断の枠で扱えない問題という意見もある。しかし,せん妄は家族にとって時にはつらい症状であり,医療者にとっても対応に苦慮することの多い..
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緩和ケアの症状マネジメントup to date
向精神薬の選び方up to datehttps://www.seikaisha.blue/articles/article867/
治療/ケアの特徴─ここが新しい ・Point 1.ラメルテオン(ロゼレム®)は,高齢者の救急入院患者のせん妄を予防する。 2.最新のがん患者を対象としたうつ病・抑うつ症状に対する抗うつ薬のメタ解析において,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や四環系抗うつ薬は,プラセボと..
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エシックスの知恵袋
「母には言わないで」という患者さん、決められそうにない奥さんhttps://www.seikaisha.blue/articles/article939/
<事例> 患者 Bさん,60歳代半ば,男性。妻と2人暮らし。子どもはいない。 家族 【妻】60歳代前半。Bさんの診断前から,うつ病にて近隣の病院に長期通院中で投薬治療を受ている。 【実母】90歳代。遠方に独居で生活している。 経過 膵がん,がん性腹膜炎。昨年の診断時..
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終末期の身の置き所のなさの緩和ケア 「身の置き所のなさ」への専門家のアプローチ〈1〉
緩和ケア医が行う「身の置き所のなさ」へのアプローチhttps://www.seikaisha.blue/articles/article1561/
本稿では,「身の置き所のなさ」と表現したくなる状態の評価・診断,マネジメントなどについて,痛みやせん妄,倦怠感を中心に述べる。
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終末期の身の置き所のなさの緩和ケア 「身の置き所のなさ」への専門家のアプローチ〈2〉
精神科医だからこそ鑑別できる「身の置き所のなさ」https://www.seikaisha.blue/articles/article1564/
本稿では,せん妄の除外が終わっていることを前提に,その次に頻度が高く精神科医が遭遇する,アカシジア・離脱症状・激越型うつ病の問題を中心に述べたい。
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終末期の身の置き所のなさの緩和ケア 「身の置き所のなさ」のピットフォールとコントラバーシー 〈1〉
身体変化の初期症状としての「身の置き所のなさ」https://www.seikaisha.blue/articles/article1568/
「身の置き所のなさ」が意味するところは,単一のものではない。単なるせん妄であるわけでもなく,それにはさまざまな原因があることは,これまでの項で述べられた通りである。一般に,がんに伴い,さまざまな側面の苦痛・苦悩がみられるが,がん制御困難となった終末期に,これらが形容しがたい全身..
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終末期の身の置き所のなさの緩和ケア 「身の置き所のなさ」のピットフォールとコントラバーシー 〈4〉
精神的苦痛・いわゆるスピリチュアルペインによる「身の置き所のなさ」に対する鎮静の是非https://www.seikaisha.blue/articles/article1575/
本稿では,精神的苦痛による「身の置き所のなさ」に対する鎮静について,その是非や留意するべき点などを論じる。ただし,精神的苦痛の中でも,疎通を図ることが難しいような過活動型せん妄に対する鎮静については,本稿では主題としない。
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緩和ケア口伝―現場で広がるコツとご法度〈2〉
緩和領域におけるせん妄患者にクエチアピン(セロクエル®)https://www.seikaisha.blue/articles/article1591/
本稿を読まれた方々においては,せん妄患者に対し,鎮静を目的に安易にベンゾジアゼピン系薬物のみで対応することは,今からやめていただきたい。ベンゾジアゼピン系薬物の単独投与が,せん妄を悪化させる「エビデンス」についてはそれこそいくらでもある。
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「治療するかしないか」について悩む場面―新しく治療・ケアを始めるのか?
内服できず,予後が週~短い月の単位と考えられる場合のうつ病https://www.seikaisha.blue/articles/article2508/
うつ病は,それそのものが苦痛をもたらす精神症状であるが,希死念慮が出現したり,QOL の全般的な側面の増悪と関連するなど,さまざまな負の影響がある。そのため,速やかな介入が期待され,一般的には薬物療法の有効性も示されている。 しかしながら,終末期のうつ病の薬物治療を考える際..
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「治療するかしないか」について悩む場面―新しく治療・ケアを始めるのか?
進行疾患の終末期に合併した呼吸不全(低酸素血症)への酸素投与をどうするか?https://www.seikaisha.blue/articles/article2516/
酸素投与は,患者に,拘束感や鼻腔/口腔の乾燥などの苦痛をもたらすことがあり,また,せん妄の増悪因子となってしまう可能性もある。つまり,あまり意識されないかもしれないが,酸素投与は,負担やリスクを伴う医療行為であるというのも事実である。 したがって,特に終末期にある患者において..
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「やめどき」について悩む場面―これまで行っていた治療・ケアを続けるのかやめるのか?
リハビリテーションhttps://www.seikaisha.blue/articles/article2530/
終末期には,身体症状の増悪や合併症,全身状態の悪化を伴いやすく,リハビリを継続するか否か悩む場面も多い。たとえば,「患者・家族は継続を希望するが,訓練にて,かえって疼痛や呼吸困難などの身体症状が増強してしまう」「せん妄が強く,訓練ができない」「意識障害により,患者の希望や意思が..
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認知症のあるがん患者の緩和ケア
認知症なのかどうか,診断に苦慮する患者のアセスメント―がん患者の場合の鑑別方法と実践例https://www.seikaisha.blue/articles/article2759/
がん患者の診療現場では,記憶障害などの認知機能低下はあるが,認知症か判断が難しいことが多い。つまり,認知症の主症状である記憶障害は,せん妄・薬剤・うつ病など,種々の原因でも起こりうるため,認知機能低下=認知症と判断することはできない。そのため,がん診療で起こりうるさまざまな原因..
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認知症のあるがん患者の緩和ケア
がん緩和ケアに応用できる認知症の薬物療法https://www.seikaisha.blue/articles/article2800/
コリンエステラーゼ阻害薬は,認知症の中核症状の改善には有用であるが,投与初期に,悪心・不眠・焦燥感などの副作用が比較的高頻度にみられ,せん妄への予防や介入に対しては,否定的な研究結果が多い2, 3)。また,同薬は,報告は少ないものの,実臨床ではパーキンソニズムの出現,増悪も散見..
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エシックスの知恵袋
認知症の患者さんに繰り返される肺炎治療…。ほんとうに良いことなのか疑問です…。https://www.seikaisha.blue/articles/article2792/
【事例】 患者Gさん,80歳代,男性。 家族同年代の妻と,60歳代の長男と同居している。子どもは3人いるが,2人は遠方に暮らしている。妻がおもにGさんの介護にあたっている。 【経過】 原疾患は,認知症と大腿骨頸部骨折であり,入院加療中に,せん妄と肺炎を合併した。骨折は治癒し..
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悪性消化管閉塞にどう対応する?どうケアする?
悪性消化管閉塞に対する薬物療法のコントラバーシー コルチコステロイド投与の実際https://www.seikaisha.blue/articles/article2936/
がん患者の診療現場では,記憶障害などの認知機能低下はあるが,認知症か判断が難しいことが多い。つまり,認知症の主症状である記憶障害は,せん妄・薬剤・うつ病など,種々の原因でも起こりうるため,認知機能低下=認知症と判断することはできない。そのため,がん診療で起こりうるさまざまな原因..
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悪性消化管閉塞にどう対応する?どうケアする?
悪性消化管閉塞に対する消化管ドレナージの工夫 患者に負担の少ない経鼻胃管の使い方https://www.seikaisha.blue/articles/article2940/
がん患者の診療現場では,記憶障害などの認知機能低下はあるが,認知症か判断が難しいことが多い。つまり,認知症の主症状である記憶障害は,せん妄・薬剤・うつ病など,種々の原因でも起こりうるため,認知機能低下=認知症と判断することはできない。そのため,がん診療で起こりうるさまざまな原因..
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緩和ケア口伝―現場で広がるコツと御法度
合ってる? そのハロペリドールの使い方https://www.seikaisha.blue/articles/article3197/
● ハロペリドール注は,1.5mg=0.3mLの投与が基本。 ● 不眠・鎮静目的で,ハロペリドールを常用しない。 ● よくある使用量は,数日以内の短期に限られることを再認識しよう。